模倣は罪ではなく、尊敬である ― Sinner: Sacrifice for Redemption(レビュー)

「オリジナル」を越えられなくとも、その意思さえあれば。

 

[作品名]

Sinner: Sacrifice for Redemption [公式サイト] ※公式ないっぽい?

[プレイ時間/進行度]

4時間程度/本編全クリア(約2時間)/DLCなし

 

概要

ダークソウルライク、という触れ込みのインディーアクションRPG。
まさに、といった見た目をしているが、ダクソ特有のエリア探索は無く
基本的にはボスラッシュのみというゲーム仕様となっている。

特徴としては「犠牲」システムが挙げられる。
ボスを倒すたびに、自キャラのステータスが下がっていくのだ。
プレイヤーはどのボスから倒すか、を考えながら攻略を進めていく。

全体を通して非常に粗削りなアクションゲーではあるが、
この粗削り感が好きか嫌いかで評価は分かれるだろう。

 

既視感はあるが、やはり優れたアクション

本作品のアクションはとても既視感がある。
このゲームでは、基本的には少しのアイテムと武器2種類以外のアクションはない。

武器は片手剣/盾の組み合わせと、大剣の二種類。
武器アクションは弱/強攻撃とパリィが可能である。

アイテムは「遠距離攻撃(槍を投げる)」「火炎壺投擲」「エンチャント」「回復」の4つ。
どこかで見たことがあるモーションやアイテムの取り揃えではある。
どちらかというと「こういうのが作りたい」から実装された印象を受ける。

だが、アクションがあまり多くないことと、単純であること。
これはリスペクト元のダークソウルが徹底していることで、王道でもある。
そこをしっかりと抑えているが故に、安定したアクションであると言える。

 

既視感はあるが、やはり優れたボスデザイン

本作のボス戦は割と分かりやすい。
分かりやすい攻撃予備動作に、それぞれ対処法を組み立てていく。
昔のモンハンや、それこそソウルシリーズのボス戦に近い。

少し異なるのは二点。
自キャラの性能を盛れないことと、ボス毎に主人公が能力を失う事だ。
だから、単純に見えてゲームとしての攻略はしっかりしている。

このボスはどうやって攻略すべきか。
このボスの攻略にはどの能力が欠かせないのか。
それゆえに、どの順番から攻略するのが最もよいか。

そういった意味で、ボス戦自体の体験はソウルシリーズやモンハンを超えており、
単体で見た場合にボス戦の満足度は非常に高い。
開発の想定したバランスで、しっかりと楽しむことができる。

 

オリジナルであるがゆえに、粗削りな「犠牲」

このゲームでは、前述のようにボス毎に主人公の能力が失われる。
これはボス毎に能力が決まっており、順序性を攻略の要素にする効果を齎している。
だが、このシステムには欠陥が2つある。

1つ目は、どんなボスが残っているかやるまで分からないということ。
ゲームの進行上当たり前であるが、次のボスがどんなボスかは分からない。
なぜそのステータスを「今」犠牲にするか、を判断する情報が少なすぎるのだ。

2つ目は、事実上「ステータスの低下」でしかないということ。
例えば、「回避性能が劣化する」とかであれば、攻略に大きな差異が出る。
だが、そこまでの変化が無いために大きな差異を齎すまでには至っていない

 

総評

ボス戦だけのダークソウル。
だが、ボス戦の歯ごたえはとてもいいバランスである。
王道を抑え、オリジナリティを出そうとした姿勢もとても素晴らしい。

だが、少し物足りない感があるのはインディーゲーあるあるだろう。
この粗削りな「インディー感」が好きで、ボス戦が好きな人にはマッチするだろう。

 

余談ではあるが、このゲームには二週目以降の縛りモードがある。
その中に、「移動速度上昇」かつ「回避の無敵なし」で攻略するモードがある。

例えば、一週目は犠牲なしで簡単にクリアさせ、ボスのお披露目をする。
そして二週目はシステム制限に寄らせた犠牲を選択させることで、
オリジナリティとしてやりたかったであろう「戦略的な選択」は達成できたように思う。

その兆しが縛りモードにあるだけに、少し残念ではある。

 

個人的お勧め度: ★★★★★★☆☆☆☆(6/10)

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