平成と令和の中間地点 ― BLAZBLUE CENTRALFICTION(レビュー)

だからこそ、平成の残滓に思いを馳せたくなる。

 

[作品名]

BLAZBLUE CENTRALFICTION [公式サイト]

[プレイ時間/進行度/DLC]

100時間くらい?※シリーズは3000時間くらい?

 

概要

アークシステムワークスの格闘ゲームであるブレイブルーシリーズの最新作。
つい最近、ロールバックネットコード(対戦ラグを軽減する技術)の導入が決定された。
それを機に、ブレイブルーってどうなの?という話もちらほら聞くようになった。

BLAZBLUEシリーズの特徴は、圧倒的な自由度
格闘ゲームの枠を超えて、アクションゲームといってもいいかもしれない。

私ははBBCSEXの時代に最もこのシリーズをやり込んだ経験があるが、
シリーズをやり込んだ経験や他の格闘ゲームをやった経験をもとに、
本作がどのような格闘ゲームか語っていこうと思う。

 

令和にはない立ち回り

まず、格闘ゲームの基本から説明しよう。

格闘ゲームは「立ち回り」というお互いが離れた状態で始まり、
先に相手に攻撃をガードさせた側がターンを握り、
そこから「ガードを崩し」て「コンボ」をする、というサイクルで試合が動く。

ストリートファイターや、ギルティギアなどという令和の格闘ゲームは、
「立ち回り」において出来ることがそう多くない。
ダッシュなどをして近づくか、それに対して攻撃を上手いこと出すしかない。

だが、ブレイブルーは違う。
それはもうめちゃくちゃに出来ることが多い。

常時無敵のバリアを貼りながら飛び道具と一緒に接近したり、
ワイヤーアクションばりに縦横無尽に飛びまわったり、
人形を操作して代わりに攻撃して貰ったりできる。

ある程度画一的な接近行動に対し、ある程度画一的な読み合いをする。
それが格闘ゲームであるというなら、ブレイブルーは格闘ゲームではない
だが、このあたりの自由度がブレイブルーの一つの魅力なのは確かだろう。

 

令和にはないガード崩し

立ち回りでガードをさせたら、次は相手のガードを崩す。
このガード崩しの自由度の高さもまた、ブレイブルーシリーズの魅力だ。

令和の格闘ゲームでは、「ハメ」が忌避される。
昨今は「投げ」以外に現実的な崩しが存在せず、それはリスクの高い行為になっている。
攻撃側がいつ「投げを仕掛けるか」というプレッシャーを背負う、とも言える。

ブレイブルーは、投げ以外の崩し方がかなり豊富にある。
「投げ」は「投げ抜け」されれば攻めは終わるが、ブレイブルーはあまり投げない。
だから、防御側が何かしないと攻めが絶対に終わらないのだ。

故に、ブレイブルーでは防御側がいつ「逃げを通すか」というプレッシャーを背負うのだ。
だから、攻めている側はめちゃくちゃに気持ちいい

 

そして令和になる

ブレイブルーは立ち回りが自由だし、ガード崩しも自由。
全てが自由なんだから、いくらでも研究出来るゲームだ。
……いや、そうだったのだ。

ブレイブルーは、ある時を皮切りにマイルド路線になった。
本作では、その影響が色濃く反映されている。

まず、ガード崩しの自由度を大きく否定するシステム調整を行った。
その結果、多くのキャラは令和の格闘ゲームのような崩しになった。

そして、その副産物として立ち回りの自由度も失われた。
立ち回りの目的はガード崩しのため……だが、
相手と肉薄しないとそもそもガード崩しが出来なくなってしまった。
だから、自由度の大部分を占める「肉薄までは出来ない立ち回りの選択肢」が死んだ

平成だったゲームは、令和のゲームになろうとしていた。

 

それでも残った平成の格闘ゲーム

昨今の格闘ゲームは、キャラクターの自由度は低く設計されがちだ。
そして、システムは強く設計されがちだ。
だから、「実質同じことをするキャラ」しか存在せず、強キャラ以外の選択肢がない。

ブレイブルーも、そういう風に舵を切ってしまった。
今までは全キャラ強かったから、誰を使ってもある程度なんとかなった。
だが、本作は以前のシリーズと違い「強キャラ」と「弱キャラ」の溝がかなり深い

それでも、平成の格闘ゲームは死んでいない。
令和方針にしたのにも関わらず、難を逃れたキャラクター達がいる。
いわゆる「強キャラ」は、何故か自由度を否定されなかった

多数のキャラがシステムと全体調整に殺され「ブレイブルー」出来なくなった。
それでも、「ブレイブルー」は確かにまだ、強キャラの中に生きているのだ。

 

総評

圧倒的な自由度を誇った僕の青春のゲームは、マイルド調整により変わってしまった。
これが令和水準であると言われればそうなのかもしれないが、やはり残念だ。

格闘ゲームをやった事が無い人は、素直にギルティギアをお勧めする。
だが、今の格闘ゲームの幅の狭さに飽きたのであれば、
強キャラを使う場合に限り、お勧めは出来るゲームではあると思う。

強キャラだけは、まだ平成の時代を生きているのだ。

 

個人的お勧め度: ★★★★★✩✩✩✩✩(5/10)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

error: