気持ち良ければ、それでいい ― GUILTY GEAR STRIVE(レビュー)

ゲームは本来、そういうものだろーが。


[タイトル]
ギルティギア ストライヴ [公式サイト]

[対応ハード] ※★でプレイ  
★PS4 / PC / PS5

[プレイ時間 / 進行度] ※レビュー時点
20時間程度 / 執筆時点(2021.6.11)で天上界挑戦権まで


はじめに

アークシステムワークス。ギルティギア。ブレイブルー。
2D格闘ゲーム界隈では有名な企業の、看板タイトルの最新作。
それが、今回評価する「ギルティギア ストライヴ」だ。

本作は、”麻雀”のようなゲームを目指したと開発者が語っている。
複雑で運要素の少ない「今までの格ゲー」から脱却し、新規取得を目指したのだ。
それ故に、ファンからはゲーム内容の「浅さ」が実しやかに囁かれている。

確かに、本作は浅いのかも知れない。
だが、本作にはよい「浅さ」がある。

格闘ゲームとはこうあるべきだし、初心者向けとはこうあるべき。
それを体現した戦闘バランスは、個人的にかなり感銘を受けた。

ということでレビューをしていこう。

 

「強い」は「気持ちいい」

本作の戦闘バランスは、一言でいえば「オーバーパワー」だ。

普通の格闘ゲームでの間合いが1だとしたら、このゲームは2くらいの間合いで殴り合う。
普通の格闘ゲームで与えるダメージが1だとしたら、このゲームは3くらいのダメージだ。
昨今の格闘ゲームの自由度が1としたら、このゲームは2くらいの自由度だ。

僕が愛した「ブレイブルー」シリーズや旧作ギルティほどの自由度は無いが、
硬派でありつつも博打的で、自由度を確保したバランスになっている。

現状、批判の声が旧作プレイヤーやプロから挙がっているが、
これは「旧作と比較して」「自由度が減った」からだと思う。
制御できない変数が大幅に増えたことが「浅さ」と表現されているのだろう。

とはいえ、同社のGBVSやストリートファイターVと比較しても、
最終的にはレギュレーション次第で行きつく先は同じに思うし、逆に自由度は高いはずだ。

 

初心者でも安心な習熟曲線

格闘ゲームは初心者には厳しいとよく言われる。

思うに、その理由は展開の早さと選択肢の多さではないだろうか。
無数の技から最適なものを選択し、ガードやヒットに応じてその後の展開を変える。
無数の「樹形図」を使いこなすまでが、非常に難しいのだ。

では参入しやすい「アクションゲーム」はどうデザインされているか?
使う技が少なく、ガードヒット問わず一旦そこで結果が出るようになっているのだ。
だから、とりあえず「技を出し」て「勝てるか負けるか」だけに集中すればいい。

そして本作は、「非常に強い技」がほぼ全キャラ揃っている。
そして、ただ強いだけではなく、単発で完結しやすい性能なのだ。
だから、初心者帯では強い技を見つけて一生それをするだけで試合になる。

もちろん、天上界にもなればパナしはちゃんとやれば処理出来る。
コンボルートも無限の選択肢があり、やり込む要素は非常に多い。
そのあたりは普通の格闘ゲームと変わらない。

つまるところ、「アクションゲームとして始められて、そのうち格闘ゲームになる」のだ。

 

すべては気持ちよくゲームするために

読者の方々は何のためにゲームをしているだろうか?
最近は、「強くなってステータスとして見られたい」という人も多いだろう。
強さはステータスであり、それすなわち注目度であり、それすなわち金である。

だが、本来は違うはずだ。
ただただ楽しいから。気持ちいいから。だからゲームをやっているはずだ。
eSportsに価値が生まれてもなお、99%の凡人はそれを理由にするのが健全だ。

そして本作は、その「気持ちよさ」の追及が半端ない。
コンボで壁を割る演出、ド派手はエフェクト、とんでもないダメージ。
トドメの時だけボイスが気合の入ったものに変わる。

これがゲーム。
ただ気持ちよくなれればいい。
本当に、それでいい。

 

総評

初心者はアクションゲームとして。
上級者は格闘ゲームとして。
複数の顔を持ったこのゲームは、だれでも始められるはずだ。

だが、このゲームの本質は「気持ちよさ」にある。
格闘ゲームをやる理由も「楽しそうだから」、だろ?

プロゲーマーが「浅い」と発言していたとして、敬遠しないで欲しい。
あなたは名誉や金の為にゲームをするのだろうか?
そうでないなら、アクションゲームをただ楽しめばいい。

 

個人的お勧め度: ★★★★★★★★★✩(9/10)

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