うーん、これは一本!w ― ロープのゲーム(EAアカウント/エーペックスレジェンズのアレ)(レビュー)
その程度の認識力が無いなら、Apexの才能はありませんよw
[タイトル]
不明 [公式サイト] ※PCでのアカウント作成。2021.3.29現在、出来ない可能性あり
[対応ハード] ※★でプレイ
★PC
[プレイ時間/進行度] ※レビュー時点
2時間程度/未クリア
はじめに
これはゲームなのか?
これは、EAアカウントを作成する際に「人間認証」としてやらされるミニゲームだ。
APEX LEGENDS界の「例の紐」と言ったところだろうか。
ルールは簡単、複雑に絡み合ったロープが「2本か」「1本か」を判別する。
だがその難易度は圧倒的。
私も二時間挑戦して、人間ではないという烙印を押された。
あまりにも理不尽、あまりにも屈辱的。
だが、この体験はここでしか味わえない。
「ロボット」認証という皮肉
ロボット認証システムの難易度なんて大したことがないのが普通だ。
自転車の画像を選んだり、ペンギンの画像を選ぶだけ。
数問やれば終わるし、ここで躓くことはない。たかが認証なのだから。
だが、本作はそのレベルではない。
サムネイルを見てもらえれば分かると思うが、即時判別はとても難しい。
それに加え、問題数が恐らく最低15問であり、時間制限もある。
「人間」なら通過できるはずの認証システム。
だが、実際はAIで画像認識したほうが可能性がある。
この矛盾が、とても魅力的だ。
こんな理不尽で矛盾したゲームを、ここ最近見ただろうか。
前座での人格否定と、投資した時間そのものへの否定
本作はアカウント作成の時に行われる。
ただただ難易度が高いだけの「ゲーム」ではないのだ。
いわば本物のゲームの「前座」なのだ。
だが、このゲームは前座のレベルではない。
人間ではない、と何度も烙印を押される以外の道はない。
更に素晴らしいのが、認証に失敗する度に問題数が増えていく。
「正答」や「正答率」も表示されないので、「上達」を一切感じることはない。
ここまで的確に心を折る設計のゲームはあっただろうか?
極めつけは、スマホでアカウントを作成すると超絶簡単に作れることだ。
すなわち、このゲームは「無駄」そのものなのだ。
囚人に「穴を掘らせて埋めさせる」というのをひたすらやらせると発狂するらしい。
無意味で辛いものに、人間は大きく心を折られるのだ。
このゲームは、それを体験させてくれる。
総評
人間だと証明するために、人間性を失っていく。
この理不尽で非合理な体験を、この時代に経験できるだろうか。
ゲームは果てしなくつまらないし、辛い。
だが、その体験は尊く、苦い。
「非日常体験」というゲームの「本質」を突いた本作、非常にお勧めである。
個人的お勧め度: ★★★★★★★★☆☆☆(7/10)