おどろおどろしい知能テスト ― INSIDE(レビュー)

平均以上かどうかは、貴方次第。

 

[作品名]

INSIDE [公式サイト] ※公式かどうか微妙

[プレイ時間/進行度/DLC]

4時間/通常クリア

 

概要

今回紹介するのはアクションアドベンチャーゲームのINSIDE。
謎の少年を操作し、ギミックを解きながら進んでいく。
薄暗い謎の場所を探索した果てにあるのは……。

INSIDEのベースは、謎解き/アクション要素/ストーリー考察だろう。
ゲームとして、それらがどのように融合したのか。
個々の要素と、複合的に見てどうなっているかを中心に批評していこうと思う。

ちなみに私はアドベンチャー系は疎いので、そのあたりはご了承願いたい。

 

ヒラメキか知育テストか

公式(?)曰く「ヒラメキ」で突破する、というギミックを解くのがゲームの中心だ。
それはスイッチ系の仕掛けを用いたり、タイミングでなんとかするものだったりする。
そこまでパターンは多くないが、この解決が基本のゲームプレイになる。

これらの仕掛けの難易度はあまり高くない。
サクサク進んでいくが、それゆえに「アハ体験」的な気持ちよさはあまりない。
どちらかというと進行にアクセントを加える、というような位置付けだ。

進行にアクセントを加える……というのは、いわば雑魚戦のようなものだ。
そして雑魚戦が活きるのは、ボスやストーリーが気になるからだ。
すぐに進めたい焦燥感を煽ることで、デザートをより味わい深いものにするのだ。

であれば、「デザートの出来」が肝要であろう。

 

高尚なデザートの味わい

本作におけるデザートは、二種類ある。

まず、エリアの探索感。
エリアは「表面上は」すべてダークな色味で統一されており、変化が少ない。
だが、細部において「微妙に」雰囲気が異なっている。

そして、ストーリーや考察……だが、
INSIDEでストーリーが直接的に語られることは一度もない。
ムービーやセリフ、果ては文字として語られることすらない。

だから、「なんか雰囲気が変わった」では良さに気付けない。
だから、「ストーリーの空白を埋める」形で考察を楽しむことは出来ない。

つまるところ、デザートの味わいが「高尚」すぎるのだ。

 

その気にさせる仕掛けが足りない

確かにデザートが高尚だと言ったが、それ自体は問題ではない。
問題は、そういう「考察」をさせる仕掛けが少なすぎるのだ。

例えば、謎解きがとても難しく、マップの細部を見る時間がある。
例えば、ストーリーの方向性を定める何かがある。
こういった要素が、「その気にさせる」トリガーになる。

だが、このような動機付けがINSIDEには全くない。
デザートまでスムーズに楽しむための導線がないのだ。

とはいえ、純粋に謎解き自体を目的としたプレイヤーには問題ない。
寧ろ、余白があることにより解釈の幅が広がることだろう。
だがやはり、それは楽しみ方として「高尚」すぎる

 

総評

謎解きをしたくなる動機付けが「前菜」。
ゲームの大部分を占める要素が「主菜」。
謎解きそのものが「デザート」。

INSIDEにおいて、主菜の味はあまり濃くない。
そんなに頭を使わなくとも、簡単に突破できる。
だからこそ、デザートに比重を置いているとも言えるし、もはやそれが全てだ。

だが、INSIDEには楽しみ方の方向性を定義する「前菜」がない。
前菜が無いからこそ、暗闇の中で「主菜」と「デザート」を食べるしかない。

だから、「主菜」も「デザート」も何か物足りないのだ。
心の中に、自分だけの「前菜」が無い限りは。

 

個人的お勧め度: ★★✩✩✩✩✩✩✩✩(2/10)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

error: