君は、仕事が好きか? ― オペレーション: タンゴ(レビュー)

これが、皆が夢見た「楽しい仕事」だ。


[タイトル]
Operation: Tango [公式サイト]

[対応ハード] ※★でプレイ  
★PS4 / PS5 / PC / XBox One

[プレイ時間/進行度] ※レビュー時点
3時間弱/ストーリークリア(ハッカー側のみ)


はじめに

今回取り上げるのは、協力型アドベンチャーである「オペレーションタンゴ」だ。
昔流行った(?)爆弾解除ゲーム「Keep Talking & Nobody Explodes」のようなゲームで、
後方支援の「ハッカー」と実働部隊の「エージェント」に分かれ様々なミッションを行う。

本作は、2人で協力プレイすることを大前提としている。
協力してくれるパートナーを探すハードルは、確かにやや高い。
だが、初見における新鮮な攻略感と、かみ合った時の達成感は素晴らしかった。

オペレーションタンゴは、あるべき仕事の姿を想起させる。
そこには円滑なコミュニケーションと、適切な分業が齎す一体感がある。
そんな「意識の高い」ゲームを、詳しく見ていくとしよう。

 

協力における「役割」を追求した作品

本作品の根幹は「二つの視点から攻略する」という点に尽きる。
この協力スタイル自体が、このゲームの面白さだろう。

私が思うに、攻略における「協力」というのにパターンはあまりない。
基本的には「相手の物量作戦」があり、効率的に対処するための「役割」が生まれる。
役割とは「自然発生する」ものであり、ゲーム的には「統率」がコアとなるのだ。

だが、オペレーションタンゴは、「役割」を強制的に作り出している。
物量が凄い訳でもなく、操作は単純。
プレイヤーに求められるのはゲーム的な効率化ではなく、役割の徹底だ。

そして、その役割の根幹にあるのは「視点の違い」で生じる「情報の非対称性」だ。
だから、小難しいことはなくただ「情報を伝える」だけでいい。
すなわち「日常の延長」というハードルの低さで、””高水準””の協力が出来るのだ。

 

丁寧な「役割」のデザイン

プレイヤーはただただ自分の役割を全うし、適宜協力する。
障害となるのは「情報の非対称性」と「コミュニケーション不足」だ。
そしてこれは、「仕事」と本質的には大差ない

ではこのゲームと「仕事」との差異はなんだろうか?
なぜ仕事は辛いことが多く、このゲームは楽しいのか?
そう考えた時、二つほど思い当たる節がある。

一つ目は、「役割が明確」で、「役割を越えた行動が出来ないこと」だ。
自分の領域が「操作」や「視点」という観点で完全に制限されており、
いわゆる「やるべき仕事」がはっきりしているのだ。

二つ目は、「マイルストーンがはっきりしている」点だ。
次に何をすべきか。ネックになっている情報は行動は何か。最終目標は何か。
どうすれば正解なのか、到達点がはっきりしているのだ。

上手く行かないのは、誰かがサボっているからでも、分業の仕組みが悪いからでもない。
ただただ自分の役割が全う出来ていないか、コミュニケーションが取れていないかだ。
頑張ったらクリアという報酬があるし、嫌いな人とのコミュニケーションも要らない。

それ故に、「自責」と「報酬」という仕事の面白い部分を抽出出来ている。
それ故に、仕事の「嫌な部分」や「上手く行かない部分」を排除出来ている。

だから、自らの役割を全うし続けることが出来る。最後まで迷わず進むことができる。
それは「素晴らしいプロジェクトに参画したような体験」であり、尊いものなのだ。

 

総評

本作は珍しいタイプの「協力」が味わえる作品だろう。
それは完璧にコントロールされたプロジェクトとも言えよう。
言い方を変えれば、これは「面白い仕事シミュレータ」なのだ。

ミッションの難易度は個人的にはどれも丁度良かった。
6ステージ構成となっているが、どれも30分程度でサクッと攻略が出来る。
今回利用はしなかったものの、ヒント機能により「詰み」も防止出来る。

唯一欠点を挙げるなら、バグで進行不能になったり操作性が悪いことが挙げられる。
ただ、バグはステージの一時中断で解決することが出来るし、
操作性については「そういうゲームではない」ので、特段問題にはならないだろう。

誰かしら一緒に出来るのなら、是非やってみてはどうだろうか。
どちらか片方が持っていればプレイ出来るので、出費はかなり抑えられるはずだ。

 

個人的お勧め度: ★★★★★★★★★★(10/10)

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